ITシステムのコストダウン(第4回定例市会)

2003年12月19日

◯2番(井坂信彦君) 
神戸市の全庁,全会計,全団体のITシステムを
外部監査することについてお伺いいたします。
 
ひところのいわゆるITブームが過ぎ,電子自治体に向けて地に足の着いた
システムの導入,事業・組織の再編とあわせた戦略的なIT投資が求められる
時代となっております。

神戸市に限った話ではありませんが,
今全国の自治体でどのようなことが起こっているか。

事務の効率化やコスト削減を目的にITシステムを導入しているはずが,
各局各部がそれぞれの立場でシステム導入をしている結果,
全庁的に見ると二重投資や過剰投資が目につき,事務はかえって個別複雑になり,
毎年の運用コストも見過ごせないほど大きな額に膨れ上がっています。
 
現在,神戸市にあるITシステムには,
年間で総額幾らの保守・運用費がかかっているのか,
マルチメディア推進課にお聞きしましても,
各局各会計のITシステムはそれぞれの部署が保有・管理しているため,
その総額・全容は把握できないというようなお答えでした。
 
もちろん各部署でITシステムを導入するに当たっては,
当然使用目的を明らかにし,相見積もりもとり,マルチメディア推進課にも
必要があれば相談をし,財務当局のチェックも受けて
購入するということではありますが,
その都度個別の審査はできていたとしても,全庁を見渡したとき
二重投資・過剰投資のチェックはまだまだ不十分なのではないでしょうか。

民間にはシステム監査という仕組みがあります。
ITシステムの主にセキュリティー面を外部の専門会社が
監査するケースが多いようですが,それだけにとどまらず,
業務効率や費用対効果の面を専門会社が監査する場合もあります。
定価から多少は割引されていても,
例えばヨドバシカメラなどの市場価格に比べたらまだまだ
高い額で購入していないだろうか,汎用のハードやソフトで
事足りるはずの業務にあえてオーダーメードのものを使って,
毎年不当に高い保守・運用費を取られていないか,
わざわざ高価なノートパソコンを使う必要のある業務なのかどうか,
リースの乗りかえ,メーカーとの値下げ交渉などなど,
細かい節約を具体的に専門的に積み上げていく結果,最低でも2割,
うまくいけば3割の保守・運用費が毎年節約できるようになると言われています。
 
そこで,質問ですが,
神戸市の全庁,全会計にあるITシステムについて,
主にコスト面での外部の専門会社によるシステム監査を受けて,
コストダウンを図ってはいかがでしょうか。

仮に神戸市全体で総額年間50億円の保守・運用費がかかっていると考えれば,
毎年10億円から15億円のコスト削減が見込めると考えますが,いかがでしょうか。

◯助役(鵜崎 功君) 
神戸市におきまして,新規にシステムを導入する際でございますけれども,
当然事業部門なりあるいは経理の担当部門あるいは情報部門の
職員を中心にいたしまして,システム選考委員会というのを
実は設置させていただいてます。

そして,それぞれのシステムを,信頼性・安全性あるいは効率性,
これを十分に議論した上でシステムの構築あるいは運用を導入するという,
そういうとり方をやってございます。
 

また,稼働中のシステムについてでございますけれども,
稼働中のシステム,大体70ほどございますけれども,
そのシステムにつきましても,
システムの更改時期に向けて所管部局と情報部門が協議しながら,
先ほど申しました信頼性・安全性あるいは効率性の視点,
これを十分踏まえながら進めているところでございます。
 
特に具体的に申し上げますと,信頼性といった場合は,
特に情報システムの品質あるいは障害の発生あるいは
影響範囲あるいは回復の度合いということが中心になりますけれども,
これにつきましては,特に個人情報の保護,安定運用ということで,
システム選考委員会によります総合的な評価による選定が大事だということで,
それがまず1点。

それから,あるいは稼働前のテストとかあるいは運用におきます品質評価,
それも信頼性の中でやっていかなくちゃいけない。

あるいはシステムの複数化というものにつきましても,
例えばホストコンピューターを3台体制にするとか,
そういうことも含めてのそういうこともやっておかなくてはいけない。

あるいは重要なシステムにつきましては,
データバックアップによる回復,そういうことも意識して進めてございます。
 
それから,安全性ですけれども,
これは不正アクセスあるいは破壊行為からの保護が中心になりますけれども,
コンピューターサーバーの設置室の入退室の管理とかあるいは操作権限の制限,
そういうこと,あるいは非常電源装置,
そういうことなんかもやっていかなくちゃいけませんし,
先ほど申しましたような個人情報保護の管理規程の適用
あるいは情報システム安全基準の準拠,国の基準の準拠,
そういうこともやっていかなくちゃいけません。
 
それから,特に効率性の問題ですけれども,
これは当然情報システムの資源の活用あるいは
費用対効果の度合いということでございますけれども,
これにつきましては,システムの内容それぞれに応じて,
あるいは目的に応じたシステムを構成していくということで,
例えばホストコンピューターでいく方がいいのか,
あるいはサーバーを複数並べることによっていくのがいいのか,
そういう使い分けの問題,あるいはご指摘のコストも含めた総合的な評価が
大事だろうというふうに思ってございます。
そういうことで今現在,信頼・安全あるいは効率ということで進めてございます。
 
特に個人情報の保護とセキュリティーということが
特に行政の場合重要な要素でございますので,それに十分配慮していくということで,
安全性の確保には特に留意をしているところでございます。

特に個人情報の保護につきましては,
情報の専門家あるいは弁護士等の外部の委員を含みます個人情報保護審議会,
ここにおきましてシステムの安全性が審議をされてございます。
 
ご指摘のシステムに関します外部による検証でございますけれども,
このシステムの信頼性・安全性あるいは効率性,これを実は総合的に評価していくという,そういうシステムがまだ,仕組みがまだ日本では確立されておりません。

そういうことで,国・他都市あるいは民間におきます実施状況を
見きわめる必要があるというふうに考えてございまして,
導入については今後の課題としたいというふうに思ってございますけれども,
今ご指摘ございました──いろんなケース,ご指摘ございましたけど,
先ほどご指摘のありましたようなことは,市役所としては行財政改善の一環としても,
とにかくランニングコストの削減に大きく貢献するということでもございまして,
当然進めていくべきことだろうというふうに思ってございます。
 
具体的にも,ことし電子計算機の借り上げ経費を,
従来9億であったやつを,いろんな見直しあるいは交渉を経まして,
従来の9億から8億,1億余り削減できたという成果もございます。

そういうことを1個ずつ,これからもほかのシステムにつきましても
積み上げることによって,最少の経費で最大の効果が上がるようなそういうシステムに,再構築に取り組んでいきたいと思います。

◯2番(井坂信彦君)
他都市の例を見ながらとおっしゃいましたので,
札幌市のお話をさせていただきますが,現状,
毎年80億円かかっているITシステムの保守・運用費を25%,
20億円削減する目標を立てている。

で,平成15年は情報部局内のシステム監査をして,浮いたお金で平成16年,
他部局のシステム監査を,もちろん外部の専門家にやってもらう,
さらにそこで浮いた20億円をより戦略的なIT投資に振り向けて,
組織や事業の仕組みを根底から組みかえ,
さらなる低コスト体質を目指していくと,
大きな流れまででき上がっているそうです。
 
札幌市は,CIOと呼ばれる情報担当助役が陣頭指揮をとり,
顧客満足という視点で縦割りの弊害を取り除きながら,
強力にこういったことを推し進めているそうですから,
戦略のなかなか見えない神戸市のIT導入とは,
ちょっと雲泥の差を感じるわけですが,
先日職員 3,000人削減を打ち出した神戸市にとって,
ITシステムの保守・運用費のような毎年かかる
固定費を削減することはもう緊急の課題だと思いますが,
外部の専門家の手をかりずにこういうことは
本当に可能だと考えておられるのか,お答えをお願いします。

◯助役(鵜崎 功君) 
札幌市の例でお話しございました。私たちも実はこのコンピューターにかかる
経費の削減については重大な関心を持っておりまして,先ほど申しましたけれども,
その第1弾として,ことしホストコンピューターの削減をできないかということ
で,まず内部的にいろんなシステムの中でやってまいりました。

ご指摘のような外部の先生方を入れてやるという形も
1つの方法だろうというふうに実は思ってございます。
 
ただ,それぞれの都市によって,実はこのシステムというのが
全然違うシステムをとってございます。情報の価値観におきますとり方も,
都市によってとり方が違ってございます。
 
そういう意味で私たちのシステムが,私たちみずからだけでどこまでできるのか,
その上で足らざるところを民間の知恵をかりてどうやっていくのかという,
そういう二段構えの形で見直しをさせていただけたらというふうに思ってございます。
 


◯2番(井坂信彦君)
1万 9,000人でこれまでやってた仕事を,
1万 6,000人でやっていこうという話なんですから,
これまでの職員さんがよっぽどサボっていたということでもなければ,
業務の効率化ということを本気で行わないと当然回っていかないわけですよね。
 
で,市民参画という名のもとに市の業務を市民に任せていくという
方向だけでなくて,業務そのものの効率化は,
まだまだ外部の専門家を入れてどんどんやっていくべきだと思いますので,
その点を強く申し上げて,終わりにしたいと思います。

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いさか議事録

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