2004年03月09日
◯分科員(井坂信彦)
本会議でも質問させていただきました耐震改修,地震で家屋が倒れないようにするための診断制度,
あるいは改修の促進制度についてお伺いいたします。
本会議では,県の補助制度を紹介して活用してもらうのだという答弁をいただきましたけれども,
やはり震災でたくさんの建物が倒れて,そしてそれが主な理由でたくさんの方が亡くなったという
神戸市にしては,この制度がないというのが,
やはり非常に問題ではないかというふうに思っております。
ある都市の防災担当者にお話を伺っているときに,
神戸市には耐震改修に対する補助制度がないのですよというお話をしますと,
非常に驚かれたということもあります。
これはお伺いしたいのは,一体なぜこういった補助制度ができないのかということです。
もちろん今,財政的に厳しいということもあるわけですけれども,また一方,
神戸市内に8万 8,000の,いわゆる1981年より以前に建てられた木造の在来工法の
住宅があるということで,これ全部に例えば兵庫県がやっているような20万円の改修補助ですとか,
そういうのを出すというのは非常に大きな金額になることはわかりますけれども。
ただ,全国を見渡しましても,1年に 5,000も1万も耐震改修の補助を出している自治体というのは,
まだまだなくて,もちろん私もわかっておりますし,
そちら側もよくわかっておられると思いますけれども,
別に耐震改修の補助制度をつくったからといって,直ちにそこにわっと人が集まって,
神戸市の財政が破綻するぐらい改修補助を出さなあかんということには当然ならないわけですが。
しかし,じゃあ,こういった制度は全くなしでいいのかと。
県の制度を紹介してあげるだけでいいのかというと,私はやはりそれでは,
いささか本気度に欠けるのかなというふうにも思っておりまして,やはり神戸市として,
例えこの補助制度を使う人が年間に 1,000件あったとしても――
1,000件もこの制度を使ってもらったら,それは大成功だと思うのですが,
1,000件あったとしても,2億,3億といったような話になるわけで,
これは厳しい財政状況とはいえ,財政だけを理由に却下していい問題ではないのかなというふうに
私は思うわけですが,この耐震改修の補助制度について,
なぜ神戸市ではつくれないのかということについて。
それから,本会議でもお聞きしましたが,こういった耐震診断ですとか,耐震改修を今年度,
あるいは3カ年,5カ年計画で,どれだけ実際多くの方にやっていただくつもりですという,
そういう目標数値のようなものが,なぜ神戸市では出せないのかと。
本会議でもご紹介しました静岡県などでは,きちんと高目の目標数値を出して,
実際それが達成されるかというと,それはなかなか非常に厳し目の数値を
出しておられるのですけれども,一たん外向きにこういう目標数値を出すことによって,
市役所の内部も後には引けないものといいますか,
制度はあるけどどなたも使ってくださいませんでしたというのは,
私はよくないことだと思いますので,制度もつくってきちんと目標も数値で定めて,
そこに向かって仕事の成果を集中していくということが大事ではないかと思います。
こういう耐震化,あるいは耐震診断について何件受けていただこうという,
そういう目標の数値を出せないかどうかについて,お伺いいたしたいと思います。
◯児島都市計画総局参与
あの大震災で 6,400人を超える犠牲者の方々がおられたのですが,
そのうちの約8割が住宅等の倒壊による圧死だったというふうに出されております。
そういったことで,住まいの耐震化促進というのは被災都市として忘れてはならない
重要な課題であるというふうに十分認識はしております。
地震による被害を減らすためには,震災で被害の大きかった
1981年以前の旧の構造基準による住宅の耐震化というものが必要でございますが,
現時点におきましては市民の方々の感覚としまして,
あの大震災で耐えたのだから大丈夫じゃないかとか,
改修の費用対効果というのはもうひとつわからないとか,
費用が高過ぎるのではないかといった,そういったような理由等々で,
実際耐震診断すら余り受けておられないというのが実情でございます。
また,本年度から開始されました兵庫県のわが家の耐震改修促進事業の
神戸市における実績と申しますのは,この受付窓口を神戸市分は神戸市で行っておりますが,
わずか現在のところ5件にとどまっているというのも現状でございます。
兵庫県は,今年度のわが家の耐震改修促進事業の利用実績が,
そのように見込みよりも大幅に下回ったというようなことから,
来年度からその充実を図って,1戸当たり最高36万円――
これは計画策定と改修費合わせてでございますが――
36万だった助成額を50万に引き上げるというふうに聞いております。
神戸市としましては,まず住まいの耐震化に向けて,耐震化の第1歩である耐震診断事業のPR,
啓発に力を入れるというのが最初に,今までもやっておりましたが,
今後特に力を入れるということが必要になると思います。
それとともに,実際の地震の怖さだとか,耐震改修の必要性と,その効果,
そういったものが市民の方々に今まで十分私どもも説明できていなかったというような
反省もございます。
そういったことにつきまして,さまざまな改修方法をわかりやすく情報提供するという,
そういったことで市民の耐震に対する意識をまず十分啓発し,認識していただいて,
県が充実させてまいりますわが家の耐震改修促進事業,
その事業の活用につなげていきたいと思っているところでございます。
それから,目標数値,耐震診断ないしは改修についての目標数値を定めるべきではという
ご質問でございますが,この耐震診断につきまして,
この平成13年度から戸建住宅の耐震診断の受付開始いたしましたが,
この耐震診断の受診率が残念ながら,わずか1%にとどまっているというのが現状でございます。
ご指摘のように,目標値を定めて施策展開するということよりも,まずは私ども自身,
市民啓発の取り組みを充実させて,まず受診率の向上というのをまず第1に,
向上につなげていきたいと思っております。
目標値の設定等はその後の課題として,まずは耐震診断の受診率の向上ということに
全力を挙げていきたいと思っているところでございます。
◯分科員(井坂信彦)
県の方でことし5件しか実績がなかったと。県の方もこれはよくないということで,
36万から50万まで補助の額を上げられたということなのですけれども,
やはりこれ,補助金の額だけでこういった耐震改修をする人の数が決まるというわけでは
当然ありませんで,静岡県なんかはこの補助金の額30万ですけれども,
しかしこういった改修の額は兵庫県や神戸市に比べて2けた多いわけですね。
今までにも一生懸命やっていたけれども,今後もPRに力を入れていくということなのですが,
診断率もこれまで1%という中で,まずは目標を定める前に向上していくのだというお答えを聞いて,
私は余りよくわからないのですけれども,こういう向上させていくというのに当たっては,
目標でも定めてみないと,とてもそういう話にはならないのではないか。
これまでも一生懸命やっておられて,これからも一生懸命やっていきますと。
耐震診断を受ける人を向上させていきますというお答えでは,
これは余り何も具体的におっしゃっておられないなというふうに思ったのですけれども。
一体,これまでも頑張っておられて,これからも頑張っていかれると。
ただし,そういった目標は設定せずに,
じゃあどれだけ伸びるかはわからないということになるのでしょうか。
その辺をやはりこれは別に極論をすれば,耐震改修の補助制度とか,
目標を定めるということは手段にしか過ぎないと思っているのです。
要は耐震改修,あるいは耐震診断を受けていただく方がふえればいいわけで,
ただそのためには,やはりこれまでのような一生懸命やっておられると言いましたけれども,
私は余り結果を見る限り,そうは思っておらないものですから,
きちんと打てる手はすべて打って,なおかつ目標も定めてきちんと結果を出していくと。
耐震診断の受ける件数,あるいは耐震改修をしてくれる件数自体をふやしていくということが
大事だと思うのですけれども,目標も定めずに,なおかつ予算書に書いておられるPRの施策を使って,
本当にどの程度ふえていくと思っておられるのか,
どの程度向上していくと思っておられるのかについて,
お聞きしたいと思います。
◯児島都市計画総局参与
目標数値の件ですが,1%という現状からちょっと数値目標という定める現状では,
まだないというように認識しております。
今まで出前トークとかリーフレット等で啓発等もやってまいりました。
ことしは特に震災10年ということで,さまざまな震災絡みの取り組みの中で,
私どもは特に地震の怖さ,その耐震の大事さというのを具体的に皆さん,経験された方が多い中で,
この辺はよりビジュアルにわかりよく,特にこの1年いろんな形の10年に向けての中で,
受診率等の向上を現実的には上げていきたいと思いますし,
上げていけるというふうには思っております。