2004年09月29日
◯委員(井坂信彦)
今や政令市の水道事業ほとんどが環境会計を導入して,説明責任を果たそうとしておられると。
私から見ますと,説明責任というよりは,
環境施策の費用対効果を納税者にPRしているのではないかというふうに思うわけです。
質問なんですけれども,神戸市水道局の環境会計の導入については,
現状どこまで,もう進んだのかということについて,まず現状をお願いいたします。
◯立川水道局総務部経営管理課長
環境会計は,事業活動の中で環境保全のために,どれだけのコストをかけたのか,
そのコストと,それに対応して得られた効果を把握して,得られた効果を物量単位と貨幣単位で測定して,
その内容を分析評価,そして市民にお知らせする仕組みということでございます。
環境保全のためのコストと,それによる効果を把握することによりまして,
さらに効率的・効果的に事業運営を行えることが期待できますし,
また環境保全に対する取り組みを市民に対して説明する指標の1つとして有効な手法であると認識しております。
一方,そのコストと効果を貨幣単位,あるいは物量単位で換算する方法につきましては,
水道事業におきましては,統一した手法が確立されていないというのが実情でございます。
環境省の方から環境会計の導入マニュアルが公表されておりますが,
その内容につきましては,先生の言われますように,
民間企業が環境問題に取り組んでいるという姿勢をアピールするという性格を含んでおりまして,
そのためいろいろな事業に適用できますよう,大まかなガイドラインを定めたものでございます。
水道事業に特定して,実例を挙げて作成方法を示したものではないという状況でございます。
また,そのマニュアルの内容自身も非常に抽象的でございまして,具体的な項目の選定,効果,
あるいはコスト効果の積算方法,これを示したものではございません。
そのため,既に作成されております各都市におきましても,環境会計として集計する,
その項目,積算方法,これが不統一となっておるという状況になってございます。
具体的に作成する上では検討すべき課題が多いという状況にございます。
そのような状況ではございますが,環境会計は,
先ほど申し上げました費用対効果の把握をお知らせする役割だけでなく,
環境問題に目を向けていただく啓発効果── これをお客様に身近な水,
あるいは水道,こういうテーマを通じて期待できるということがございますので,
水道局としても意義があると考えておりまして,そのため水道局としても,
この7月に公表しました新たな経営目標,その中に位置づけて,
現在これらの課題につきまして1つ1つ研究しながら導入に向けて,
作業中という状況でございます。
◯委員(井坂信彦)
課長おっしゃるように,やっぱりまだ国の方で,水道事業の環境会計の実際の計算方法は,
こうしなさいよという具体的な計算方法,ガイドラインは出ていないという実態です。
この9月14日に,ちょうど環境省で環境会計ガイドライン改定検討会というのが開催されて,
今後それを何回か開いていく中で,もう少し具体的な,例えば環境保全コストの算出方法ですとか,
あるいは環境保全効果と資産のそういう表現方法,それから効率性指標といったことについて,
国の方ではガイドラインがもっと具体的に定まってくるのかなとは思っているんですが,
ただ一方でそういうお上がルールを細かく決めてくれて,それを下の方で待つという方法も,
これまであったと思うんですけども,
昨年の局長のご答弁の中で下水はじめ関係部局とも調整しながら研究・検討していくと,そういう,
別に地方から,こういう形でというスタンダード,事実を積み上げてやっていくというやり方も,
私はあるのではないかと思っていて,そういった方向で昨年のご答弁踏まえて,
例えば関係部局と,その環境会計ということに関して,どのように調整なり取り組まれたのかどうか,
その結果,水道事業単独で始めてくださってることは評価するんですけども,
関係部局との話し合いがどうだったので,結局,整合性がとれなかったのか何なのか,
その辺の経緯についてお聞きしたいと思います。
神戸市は神戸市のやり方で,もっと広めてやることは可能なのではないかというふうにも思っております。
今,鋭意作業中ということですから,その辺も含めてなら,それはそれで結構なんですが,
そこについてお聞きしたいと思います。
◯立川水道局総務部経営管理課長
環境会計につきましては,会計としまして,
損益計算書的な財務諸表をつくっていくということがございまして,
水道事業は企業会計でございますので,費用対効果を会計的に把握しやすいという利点がございまして,
そのために水道事業,他都市の方でも取り組みが早くなされておるという状況でございます。
そうした中から,他の神戸市の部局におきましては,事業としての性格,あるいは会計としての性格が違う,
むしろ他都市の先進事例を取り入れて,よりよいものをつくるということが,
まず我々としてはすべきではないかというふうに考えておりまして,
ただ先ほども申し上げましたように,各都市においての統一的な基準,
あるいは項目整理の考え方がなされておりませんので,それとの整合性整理に取り組みながら,
神戸市独自の,また考え方を,まず我々がつくっていきたいというふうに考えております。
◯委員(井坂信彦)
環境会計のことに関しましては,全体的にその面ではおくれていた神戸市の中で,
水道局は一番最初に取り組んでくださっているということで,その点は非常に評価をしております。
やっぱり担当の,実際今作業をしてくださってる職員さんは,
国の方のあいまいなガイドラインとかで,相当苦労しておられるはずなので,
せっかくそういうつくった環境会計が,神戸市の中で他局とも全然関係がなく埋もれてしまったり,
あるいは政令市の中でも,結局,整合性がほとんどなくて,比較もできなかったりという,
何かやったけどもむだでしたとなるのが,私は一番心配ですので,その辺をぜひ,
局長ももう1度他部局とか,
市全体の中での環境会計という位置づけで広めていっていただきたいなというふうに思います。