阪神水道の企業長ポストは天下り(水道局予算)

2005年03月11日

◯分科員(井坂信彦) 
昨年の秋に民放のテレビでも大きく取り上げられました,阪神水道企業団のトップである企業長の退職金問題。
その当時の企業長の月給が106万円で15%削減しており,90万円ではあったのですけれども,
そこに調整手当が1割ついて,結局,手取りが99万円と。退職金が元の給料の106万円に在職月数を掛けて,
0.55倍という全国最高の倍率を掛けて,任期4年で2,800万円という──ここが問題になっていたわけですが,
さすがにその後,退職金額の見直しは進んだというふうに聞いております。

きょうお聞きしたいのは,そもそもその企業長ポストが専任で,
それだけの重たい肩書を持った人を連れてくる必要があるのかどうかということについて,
お伺いしたいと思います。

建設官僚の典型的な天下りポストとなっております阪神水道の企業長は,
かつてのように水利権獲得のために,ダムを次々と建設しなければならなかった時代には,
トップにそういう人を据えておくという意義はゼロではなかったかもしれません。
しかし,ダム撤退の流れ──午前中,局長もおっしゃったように,
そういう大きな流れが1つはっきりしている中で,
開発からマネジメントに阪神水道の業務内容が移ってきた現在,ほかの地域の広域水道と同じように,
企業長は4市の市長の兼務で,副企業長,あるいは事務局長といったポストに実務家を派遣するという,
そういう体制でよいのではないかというふうに思うわけですが,
まず,阪水から水を買うユーザーとしての水道局のお考えをお聞きしたいと思います。

◯中川水道局総務部長 
まず,制度的な説明をいたしますと,企業団は地方公営企業ですから,
地方公営企業法に基づいて管理者を置くと,こういうことになっています。
地方公営企業法では,事業ごとに管理者を置くことを原則として,
ただ,一定の規模に達しない事業にありましては,組織の合理性の観点から,
管理者を置かないということが定められております。このような場合には,
それぞれ団体の長が管理者の権限を行うと,こういうことになっています。

一定の規模とは──こちらの方はその下の通達があるんですけれども,
水道用水の供給事業──これは阪水と同じ供給事業でございますが,
これについては,常時雇用される職員の数が200人以上,かつ給水能力が1日20万立方メートル以上と,
こういうことの事業体であるということが,基本通達によって決められております。

阪神水道は,職員数が290人──現在約290人でございます。
また,1日当たりの給水能力は112万8,000立方メートルということで,いろんな職員を抱え,
いろんな業務を行っておるという必要性から,私どもとしては,
専任の管理者たる企業長を置いているんだと思ってございます。

委員ご指摘の,他の企業団の兼務があるじゃないかと,こういうことでございましたが,
神奈川県の広域水道事業団──ここが一番大きいところですが,
ここは施設能力で言いますと250万台,職員も多くて459人ということで,
ここは専任の企業長を置いておられます。
また、もう少し小さいのが北千葉の広域水道事業団ですが,ここもやはり同じように企業長を置いておられます。

それ以外の企業団というのは,随分能力的といいますか,施設能力持っておるのは小さくて,大体10万台,
あるいは10万に満たないのが全部でして,阪水の規模からすると10分の1かそれ以下と,
こういうふうな──施設能力だけを見ますと,そういうふうな実態でございまして,こういうところは,
市長が兼務されておるという,こういうふうな実態になっております。
 
また,阪神水道と申しますのは,現在,いろいろの事業の内容に課題を抱えてきてございます。
また,構成団体も4団体ありますけれども,こういった利害が必ずしも一致するわけでもございません。
 
今そういう中で,私ども事務的にも管理者会,あるいは部長会,課長会で,いろんな交渉,
折衝しながらやっておるわけで,構成4市の,どなたか市長が企業長について,
それで皆さん方やっていこうというふうな合意ができるのかどうか,
他のそういうような団体の市長さんが座られるのがいいというふうに言われるかどうか,
ちょっとどうかなというふうには思ってございます。

また,特定の市の市長が企業長を兼務することになれば,
立場的にもいろいろ現実には調整困難な面が生じるんじゃないかなと思っております。
そういうことで,私どもとしては,兼任は難しい,
今の企業長さんでやっていただければというふうに思ってございます。
 

◯分科員(井坂信彦)
阪神水道なんですけれども,これはお答えの中で,法的なルールとして,人数と給水の規模が大きいから,
もう絶対に専任のを置かなあかんということ,そういうわけではないんですよね。
ただ,規模が大きいから専任置いてやっていった方がいいんじゃないかということだと思うんですけれども,
私はやっぱり先ほども申し上げましたように阪水,やっぱり赤字──
阪神水道企業団自体が赤字構造になっていて,
より大なたを振るっていかなければいけない組織やと私は思っております。

ただ,どうしても組織の体制が今のようになっていると,
いろいろこういう矢面に立たれるのはこういう現場の水道局さん。
与党の議員からは民営化せえ言われて,野党からは水需要を見直せ言われて,
その全部板挟みになっているのはやっぱり水道局であるわけです。
公社なんかも,とりあえず一生懸命見直してやっていっておられると──
私,それが十分かどうかは別にして──矢面に立っておられる方はそうなんですけれども,
阪神水道という企業──組織自体が,これまでもずっとある種,
野放しにされてきたんではないかというふうに思っております。

神戸市はやっぱりユーザーでありますし,それから大口の出資者でもありますし,
もうちょっと厳しく直球で物を言っていってもいいのではないかと。
それは,神戸市はいろいろ理解して,いろいろ仕事大変でしょうから,
天下りの人トップに置いて仕事をやっていいですよとか,あるいはテレビでやってましたような,
ああいう豪華な施設も結構ですよという時期ではないと思うんですね。
実際,値上げの話がずっといつも出たりしているわけですから。
そういったところで,特にユーザーとして,こっちも身を削って──いわゆる神戸市水道局も身を削って,
いろいろ努力をしているんだから,阪水もそういうことをそろそろええ加減にしてくれよという立場に,
私は切りかえるべきじゃないかと思うんですが,それとも,いやいや阪水さんいいんですよと。
忙しいからこれまでどおりやってくださいということであるのか,私は象徴的な問題が,
この企業長ポストのことではないかと思うわけです。

この方は,実際,実務どれほどやっておられるかは,私そんなもんなかなか,
ここで証拠を持ってきて申し上げるわけにもいかないですけれども,えてして,
やっぱり天下りというのはどういうものであるのかは皆さんもご存じだと思いますし,
阪水の場合は,副企業長も置かれたりして,要は重たいポストをちゃんと2つ置いてやっておられるわけです。

本当に2つも要るのかどうか。
私も今,全国の企業団のリストを持ってまして,
それで,そのうちの幾つかは電話で直接お聞きしましたけど,
それは給水規模が小さいところが主に市長兼任でやっておられると。
そういうところは事務局長も,もう役所からの職員さんの派遣でやっておられると。
それに比べて阪水が,そこまで仕事を簡単にできるかと,そこまでは思わないですけれども,
ただ,今みたいに,企業長,副企業長と重たいポストを2つ頭に置いておいて,
それで本当に改革ができるのかという思いがいたしますので,
もう1度,その企業長というポストに関して,特にユーザーの立場として,
ぜひ置いといてくれということなのか,
それとも,やっぱりそろそろ本当は見直しせなあかんのちゃうかということであるのかについて,
お答えをいただきたいと思います。
 
これは,やっぱり建設官僚がずっと来ているということで,
私もそろそろもう手を切ってほしいと思うんです。ダムをつくっている時代じゃないんですから,
そういう思いもありますので,再質問をさせていただきます。

夜間待機に関してなんですけれども,出勤日が全体の80%であると。
これは5つのセンターそれぞれが──あるセンターとっても,
大体年間の80%は出てるということでよかったでしょうか,それだけ確認と。


◯中川水道局総務部長 
企業長の方は必置かと,こういうことでしたが,法は事業所ごとに管理者を置くことを原則とすると,
一定の規模以下では置かないことができると,こういうふうな規定ですから,
法の趣旨をそのまま理解すれば,一定以上の規模の団体なら置くことが望ましいと,
こういうふうなことだろうと思います。

それで,そういう阪水,赤字なのに何も言わないのかと,
こういうことでしたが,そういうことは私ども,そうは思っておりません。
実際に,収益的な収支,あるいは資本的収支,これ両方とも赤字ですし,
財政計画も今のところは赤でつないでいくというようなことですから,
非常に厳しい経営環境があるというのは私ども理解しています。
ですから,神戸市としても,経営効率を上げていただくということで,
事務事業の見直しを図っていただく,あるいは人員を削減していただく,人件費を圧縮していただく,
事業の必要性なり優先性も考慮して,
あるいは建設コスト等,あるいは工法を精査しながら工夫をしてくださいと,
こういうことは申し上げておりまして,もちろん構成4市とともにこういうことは申し上げておりますし,
それから神戸側の議会の議員団に連なっていただいてる先生方も,
同じ形でいろいろと活動していただいたと,こういうふうに思っております。
 
また,私ども構成4市では,先ほど申しましたように管理者会,あるいは部長会,
あるいは課長会と,こういうのがありまして,その中で経営研究会,
あるいは内部的な組織としては改革のための委員会と,こういうのをつくっておりますから,
そこに参加するなり,そういう場所に申し入れというのは常にしております。

そういう結果,阪水,今新しい財政計画ができて──つくったわけで,今のこの財政計画では,
阪水,さらに値上げするというふうなことでしたけれども,利子その他の周辺の環境も多少というか,
大きな影響があったとは思いますが,
現在のところは今度の財政計画では値上げしないということになっておると,
こういうふうに思います。
 
今後とも神戸側の議会の先生方とともに,強く要望していきたいと思います──これについて。
それと,あと企業長については,私は一概にコメントは,ちょっとできません。
ただ,今の阪水,課題抱えてますのは,ダムのことについては撤退しますと,こう言うてます。
ただ,その前提となるのは,工水の転用ということを言ってますから,これの課題がなお残っております。
今の新しい企業長は,河川関係で主に専門的にやってこられたということですから,
こういう転用については専門家だと思っておりますので,そういう面での知識とか,経験とか,
大いに阪水側の今の立場,置かれている状況を理解して,
そういう面で国に働きかけしていっていただける人だと,こういうふうに思っております。

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